第1章

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10 事件はニュース等で、こぞって報道された。 野坂、岩井家にもテレビ局のリポーターが訪ねて来るようになった。 妻が不倫していた上に、殺されると言う、ただでさえ心身共に参っていた雪雄は、インタビューなどにまともに対応出来るハズもなく、極力、避けるようにしていた。 それに、雪雄がまだ咲代と付き合っていた時代のこと、12、3年前の二股の事実に関しては、やはり一番ショックで、ダメージが大きかったらしく、目に見えて、日に日にやつれて行った。 しかし榊卓也の刑が確定すると、それを境に、マスコミの動きもストップし、今回の事件はニュースのラインナップからも消えさり、報道もされなくなった。 その頃になるとマスコミは次に起きた、新たな事件を追っていた。
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