生活

4/6
前へ
/8ページ
次へ
お礼に簡単なお菓子をつくったらそれが気に入ったらしくて、お菓子目当てにお手伝いしてくれてるみたい。 ひぃ、ふう、と本日の人数を数える。 今日はどうやら8人。 8人分のクッキーを焼こう。 キッチンに入れば、そこにはすでにクッキーの材料が揃っていた。 自然と笑みが溢れる。 雑鬼である彼らは頼まれごとならきっちり行う。 でも頼んでないことはめっきりやらない。 僕は彼らにお菓子の材料を出しておいてくれるよう頼んでない。 つまりこれはきぃ君が用意してくれたものだ。 きぃ君は彼らについてはなんも言ってないけど、これは嫌ってはいないってことだよね? なんだかんだ言って可愛がってくれてるのかな?? クッキーが焼ける香ばしい臭いが辺りに漂い始めると、家事をしてくれてた雑鬼達が集まり出す。 僕のお昼ご飯として、朝のポトフの残りもあっためて、あとパン。 「もう終わったの?」 ワクワクと期待している様子の雑鬼に聞けば、みんな揃って大きく首を縦に振る。 かわいいなぁ。 焼いたクッキーと昼食を持ってリビングに移動すると、足元でトテトテと音を立てて雑鬼達が走る。 テーブルの上にクッキーを置いて、どうぞ、と言えば大皿の回りを囲むように座って、その体から考えれば大きなクッキーを頬張る。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加