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必死になってかじるのを見てると和む。
しばらく眺めてから、部屋をぐるりと見回す。
いつものことながら綺麗になるなぁ、なんて思って視線を戻せば、すでにお皿は空っぽになっていた。
雑鬼たちは僕と目が合うと、両手を会わせてごちそうさまを表現した。
「お粗末様。」
お皿を洗って、雑鬼たちには頼んでない残りの家事をやって。
外を見てまだ暗くなってないことを確認してから、午後の森に繰り出した。
サクサク、と草を踏みながら獣道を歩く。
時々小動物が顔を除かせてくれたり。
美味しそうな山菜や木の実、キノコを見つけたら持って帰る。
食材何が残ってたかなぁ、なんて思いながら夕食に思考を侍らせる。
二時間ほど歩いて家に帰ってきた。
ただいま、と呟いて家に上がれば、すぐに夕飯の支度を始める。
「クラ、ただいま。」
ひょこっとリビングにきぃ君が顔を出す。
「おかえりなさい。」
にっこり笑って返事をする。
きぃ君の顔を見て安心してる自分に気がついて、現金なものだなぁって笑っちゃう。
そんな僕を見てきぃ君は首をかしげるが、あまり気にしてないもよう。
「着替えてくる。」
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