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「ねぇ、だって、今日金曜日だよ、き・ん・よ・う・びっ!
彼女とデートとかあるんじゃないの?」
そんなあたしの笑顔の言葉に返ってきたのは、これ見よがしな大きなため息。
それを見てあたしは思わず心の中でチッと舌打ちをした。もちろん、そんなの全く顔には出さないけれど。
「ため息ついたら幸せが逃げてっちゃうよ? ね、センセッ」
「若田(ワカタ)、なぜ今キミがここにいるのか分かってマスカー?」
「今日の小テストが赤点だったからデス!」
「威張るな! で、分かってんなら無駄口叩いてないでさっさと終わらせる!」
「威張ってないし。それに全然分からないんだもん。
というか、まさか追試があたしひとりだとは思わなかったなぁ」
「ホント、わざわざ若田ひとりのために追試してやってんだから真面目にやれ」
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