雫六滴：レオside

私は再び、人間界へと向かった。昨日、初めて使った２番道から。

人間界へ行く事はなるべく避けたい私だったが、『奴ら』がいつ私たちの『住みか』―…水神界へ襲撃に来るか、分からない。

そのためにはもう一度、早くあの少女に会って、説明をしなければならないのだが、昨日は残念な結果になってしまった。

昨日、初めて２番道を使って人間界へ着いた時には、どうなる事かと不安だった。

水神界の女神でもあるシェルーカが新しく見つけたというその場所が、どんな場所なのか…まだ知らされてなかったからだ。

分かっているのは、『民家』だということだけ。しかしその『民家』がまたどのような所なのか、私は知らない。

なぜ、私がとある民家へと、しかも人間界へ―…二日続けてまで行かなければならないのか、話は少し昔にさかのぼる。

私は『アスク』という人物に追われている。