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「え……?」
華乃は、振り向いた。華乃には、奏多が何て言ったかは聞き取れなかったが、奏多の声が聞こえたような気がしたので、立ち止まったのだ。
しかし奏多は、ニコニコと笑顔を向けて「どうかしたの?姉さん」と言った…。
「今、なにか言った?」
「なにも言ってないよ」
「そう」
「お嬢様、お帰りなさいませ」
「あ、菜月さん。あのね、図書室に掃除機をかけておいて欲しいの」
「かしこまりました。ですが、急にどうなさったのですか?」
菜月は、薔薇園の薔薇たちに水やりを終え、螺旋階段を上がってきた所だった。
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