第5話

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それに、この町では有名な話だが、あの花園家は旧皇室の出だ。歴史がある。 ああいう先祖代々続く名家には、歴史的な文献資料が置いてある場合が多い。 公にされておらず、どこかの研究所に託してもおらず、そもそも家の者は、その価値を知らなかったりする。 にも関わらず、ちゃっかり厳重に金庫に保管していたりする。 花園家なんて、それこそ、そう言ったお宝が置いてある可能性は高い。 そして、図書室とやらの部屋にあるはずだ! これは、歴史の先生も知らない。 花園家以外に、誰も知らない文献資料を、学校の歴史教師すら知らない物を…僕は見れるのだ。 それこそが僕の目的なのだ!! 「あーっはっはっはっはっ!」 一軒家の二階の一室からは、笑い声が夜空に響いていた。
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