ぬらりひょん少女

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 ぬらりひょんはを発見した俺だったが、発見した直後どういうわけかぬらりひょんは全力疾走で逃げだした。なんで? 俺とぬらりひょんは数分間無意味な追いかけっこをして最終的には俺の方が先にダウンした。まあ、ぬらりひょんは見た目は少女とは言え、妖怪なので普通の人間が霊力的にも体力的にも勝てないのは当たり前だった。また、ぬらりひょんを探すのは振り出しかと俺は思ったが、少し先でとっくに逃げたと思ったはずのぬらりひょんが心配そうにこちらをみていた。 「どうして自分で突き放した癖に私に構うわけ?」  と、ぬらりひょんが問う。 「嘘だよ」 「え?」 「嘘。お前との時間は正直俺結構楽しいんだよ。でも慢心されて居候の立場を忘れられても困るからわざとああいったんだよ」 「えっ、じゃあ私のこと迷惑だとか思ってないの?」 「それは最初の頃は迷惑だったけどな。今じゃお前と過ごす時間はずいぶん楽しいよ」  誤解を解くために俺はぬらりひょんへ正直な気持ちをうちあけた。 「じゃあまだ雄也ん家にいていいのね」 「まあ、今んとこはな。両親が帰ってきたらそうも……」   そこでぬらりひょんが妖怪で、妖怪の性質を思いだした俺は言葉を切り、 「まあ、俺の部屋でなら自由に喋ってもいいか」  と、ブツブツと一言言った。 「何? いていんでしょ?」 「ああ」  心配そうに問うぬらりひょんに俺は答えた。 「よかった」  少し涙まじりに、しかし嬉しそうにぬらりひょんは答えるのであった。
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