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そして、翌日。月曜日。
「俺は学校へ行ってくる。外出はいいけど、学校へはくるなよ」
「了解~」
俺の言葉にぬらりひょんがわかっているのかいないのかよくわからない態度で返事をした。
「たくっ」と、あきれ半分に俺は嘆息して学校へ向かったのであった。
あのぬらりひょん娘心配で心配ならない。特に何やらかすかわかったもんじゃないし。学校の授業ほったらかしで窓の外を眺めながら俺は思った。外では広い校庭でどこかの学年の女子がソフトボールを授業でしている。
最近じゃあ実はぬらりひょんとの日常もわりと楽しく感じられているが、むしろそれが困っていたりする。これでは余計あいつを家から追い出しづらくなってしまう。まあ妖怪とは言え人に害をなすわけでもないからこのまま家に居候させても問題無いことには無いんだけどな。
そんなこと考えていると数学の教師に怒られた。
何で数学とかやらなきゃいけないわけ? 算数できればよくね? 高校の数学とかぶっちゃけ役に立たねよ。文系には関係ないわ。
などとよくいる数学苦手な高校生にありそうな感じの思考巡らせるのであった。
放課後。友達と帰宅しようとした矢先、近くのコンビニの前で見覚えのある奴を見かけた。その見覚えのあるぬらりひょんを無視して俺は帰宅することにした。友達とぬらりひょんがはち合わせたらめんどいと考えたのだ。
しかし、その目論みとは対照的にぬらりひょんは俺を見つけると手を振りながら此方によって来た。しかし、友達には視えていないのかまるで気にした様子はない。本当に妖怪ぬらりひょんなんだなと思った。
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