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「寒いねー」
「あたし、カイロ持って来たの」
あかねが誰かと話している間、奈央子はみつあみを結んでいた。
キュッ
「ふうー。これでいいかな」
ミニ鏡でチェック。
「そんなんしなくても、奈央子はカワイーよー」
とあかねと話していた女の子がケラケラと笑う。
「あんたさぁ、そんなの走る時まで髪型気にしてたら、走れないじゃん?」
「あかねちゃんはどうせ速いでしょ、私はどうせ遅いもん」
あかねは運動神経もバツグンだった。
そして、ピーッと笛が鳴り「クラスごとに背の順に並んでー」と男の先生の声が、スピーカーホンから響く。皆「だりぃー」などと言いながら、クラス順の位置に整列をはじめた。
とその時「あら、優じゃない。久しぶりね」とあかね。
ん?優?
またしても みつあみを編み直していた奈央子は、パッとあかねの方を振り向いた。
見れば、あかねちゃんが、あの超 危険最悪男子・
上城くんと 喋ってるじゃありませんか!
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