第5章:優見舞い申し上げます

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「あー…、うん。そうなの」 背後からする野城の声に、奈央子は適当に返事をした。 そっか、この人にはバレてるんだった。『理事長と親しい』って、何だか隙がないなぁ…。 そんな事を思いながら、足を早める。 「俺も男子寮に行くから、途中まで一緒に行くよ」 奈央子は特に返事をしなかったが、それが返って、野城を刺激したらしい。 「チョコ寮の人とは上手くいってるのかい?」 野城は、奈央子に並んで歩調を合わせて来る。 何でなんだろう。今は あまり……、この人には関わりたくない。 優に会いに行くから・・・?
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