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僕はクローゼットルームからタオルを出して、二人が入って行ったであろうゲストルームに向かった。
この時の僕の頭の中は、混乱と興奮で交差していた。
今まで怒りの感情しかなかった父さんのに、今は、ない。
それにしても父さんが十数年ぶりに突然帰って来た理由と、あの一緒に連れてきた男の子は、
一体誰なんだろう…
ガチャ
「あ」
ドアを開けるとそこにはあの男の子だけで、父さんの姿はなかった。
母さんの所に行ったんだろうか?
僕はちょっと嬉しくなった。
男の子は僕を見据えていた。僕は男の子にタオルを渡す。
「どうぞ」
「…あんがと。」
だけどタオルを手に持った途端、男の子は顔をしかめた。
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