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あーあ~…、何で私が野城くんの部屋なんかに~!
トイレに行ったらすぐに、六号室に戻る予定だったのに!
だがそう考えても仕方なく、奈央子は重たい足を進めた。それに、あまり拒み続けるのも『感じ悪い人』と思われそうでイヤだったのだ。
ふと優の事を思い出す。
体調は もう大丈夫そうだったが、野城くんの部屋に行ったなんて、絶対に言えない…!
あっでも、女の子も一緒だから別に良いかな?二人っきりという訳でもないし。
でも もしも野城くんと二人きりだったと知ったら、優は、どんな顔をするんだろう…。
そんな事を考えながら、奈央子の重たい足はついに、短い廊下を通り抜け、ベッドの横を過ぎ、野城の所までたどり着かせてしまった。
野城は一つしかない椅子に座り、テーブルに置いたノー型トパソコンの画面を見ていた。
奈央子が近付いて来ると、顔を上げた。いつもと変わらぬ表情だ。
そして、沈黙が数秒間 続いた後(のち)。
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