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奈央子はルナの化粧品に目をやりつつも、今 何時だろうと思った。明日は祝日だから今日ここに泊まるのは良いけれど、こんなペースじゃ夜は まだまだ長そうである。
そして目の前には、間違いなく、自分を好きだと言った人の、フィアンセ。
「奈央子さん。今日のブラ・パンツは どこのブランド物を着てるいの?」
「え、…えとあのっ、どうしてそんな事を聞くんですか!?」
「良いじゃない、答えて!」
だんだん強気になるルナ。
広いトイレに同じ背丈・年齢の変わらない女の子。こういう時に限って、誰も来ない。美術室で野城と二人きりになった時もそうだった。
「別に…ふっ、普通のですけど…あの!そうだ、私も聞きたい事が…」
「奈央子さん。優さんは大きなエリート一家で育った御曹司なのよ。今までと普通にしていたら、あなたはいずれ捨てられるわ」
「でも、それが私の下着と何の関係があるんですか?」
「まぁ私は、充さんの好みしか知らないから、あんまり大口は叩けないけど」
「…………;」
ルナは、困り顔の奈央子の胸に当てていた右手を自分の顎に当て、奈央子を品定めするように隅々まで見始めた。
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