〈5〉 ミステリー研究会とシャーロッキアン達

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「アイドル路線自体を否定するわけじゃないが、声優さえ数を頼んでグループ化して売り出そうという風潮はいかがなものか。我々生来のアニメファンを馬鹿にし過ぎていないか。どう思う?」 「えっ…(“我々”の中に僕も入るのか?)舞玖あのさ、“主観や憶測は許されない”ってさっき」 「仕事は仕事、私情は私情。その、漣斗の同級生の女子を襲おうとしたヤツが絶対怪しい。テレパシーを送って行動を操れる超常能力者かも」 「はぁ?」 「そいつが逮捕されて、死刑になったとする。刑が確定して執行されるまで年数があるだろ?緋色さ、出世できるだけしといて、僕に解剖させてくれないか?」 忘れてた…。 実はこの監察医、「夢追い人」をこじらせたマッドサイエンティスト寸前の、本物の変人…。 「自称『そっち系のヤツ』ってほぼ99.9%トリックだって知ってるけどさ~、それでも地球上に72億人も人間いたら…中には進化して尋常ならざる能力を持ってる者が潜んでておかしくない、いや、絶対いるはずだ。 もしFBIのサイキック捜査官が日本で変死、なんて事件が起きたら解剖回してくれよな?」 「…それ、色んな意味でかなりハードル高いと思うけど…」
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