〈6〉 ゴスロリ女子高生vs謎の自転車乗り

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その時。 突然、バタン!!とかなり乱暴に応接室のドアが開けられた。 「クロ、大変だ。ちょっと来てくれ」 紅森刑事が顔面蒼白で震え声、という「らしくない」様子で飛び込んで来た。 「何ですか。まさか、あんなひ弱そうな犯人に逃げられた、なんて言わないでくださいよね?」 「そうじゃない。ホトケだ」 「ホトケって……、あの、ここ、警察署内ですよね?」 「馬鹿野郎、ごたく並べてないで黙って来い!」 そしていつにもまして体育会系な紅森刑事に、緋色さんは有無を言わさず連れて行かれてしまった…強引さは焦りの裏返しにも見える。 開いたドアからは署内が騒然として、慌ただしく人が行き来しているのがわかった…さっきの犯人逮捕からはだいぶ時間が経っている。きっと何かまた別の騒ぎが起きたんだ。 「“ホトケ”ってナニ?」 シエラが首を傾げた。 「ミステリーなんかだと警察が『死体』『殺人事件の被害者』を指して言う言葉だね」 漣斗も首を傾げながら答えた。
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