〈7〉変死体とストーカー

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とは言っても、あたしのストーカー被害と言えば一度あたしが知らない間に撮られていた写真(通学中や、友達と出かける、ぱっと見日常の写真)が数枚家の郵便受けに入っていたこと、 登下校中に誰かに自転車で付けられているような気配を数回感じた程度だ…。振り返った途端、人混みに紛れたり物陰に消えたり。どんな人物なのかもわからない。 あたしの知らないうちに、何者かがあたしの行動を見張っている。家も学校も生活パターンも、多分家族や友人の顔まで知られている。 …それだけで十分怖い。怖すぎる。 ただ反対に、もし、あたしが極度の怖がりゆえの思い過ごし…、という可能性も考えた。 家族や友達に…あるいは思い切って警察に相談しようかとも考えたけど、やっぱり「考えすぎ」「勘違い」で片付けられたらどうしよう、とも思ってしまったのだ。
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