〈7〉変死体とストーカー

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「アイ、私達には相談して欲しかった。友達だもん」 「そうだよ…カイに比べたら頼りにならないかもしれないけどさ」 「ご、ごめんね。そういうつもりじゃ…」 シエラと漣斗だって、いざって時にちゃんと助けてくれた。あたしは二人に心配させたくなかっただけなんだけど、かえって悪いことをしてしまったのかもしれない。 「だな。今日はたまたま間に合ったからよかったようなものの、そうじゃなかったら…と思ったらゾッとするよ。 いざって時逃げられないんじゃ、コーディネート無視してスニーカー履いてた意味ないし。第一、50m走何秒?」 「うう……」 カイには二回も助けられてるし、すごく感謝してる…だとしても二言ほど余計だ。 「カイ、そう言えばなんで愛莉がストーカーされてる、って気づいたの?手掛かりはスニーカー履きだけ?」 漣斗が聞いた。あたしも知りたい、それ。 「まあね。人が『らしくない』ことをしてる時は、だいたい理由がある。それに緋色が愛莉に周辺警護の話持ちかけた時、『二重にストーカーされてるみたいで嫌だ』って断ったって聞いて確信した」 う……あたし、言ったっけ…そんなこと。
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