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どう考えても日本の普通の高校に通えるようなキャラじゃないし、すぐ合わなくて帰っちゃうんじゃないかな…あたしにできることなんかまずないと思うし。
「漣斗よ、ヤバいってどんなヤツなんだよ」
「いや、兄貴の親友の弟らしいんだけど、夏までアメリカの大学に通っててさ…」
漣斗は地元の大病院の二人息子の弟の方だ。年の離れたお兄さんがいるのだが跡を継ぐ気はないらしい。残された漣斗は周囲からのプレッシャーと戦っている。
「大学生?アメリカ?」
「なんでアメリカの大学生が日本の高校に来んだよ」
「向こうには“飛び級”って制度があって、試験受かったら何歳でも大学入れちゃうんだよ」
…ん?…
「だから、俺達と同い年」「マジで!!」
「天才高校生か、すげー!!」
「ウルトラハイパー高校生、アルティメイテッド高校生だな!すげー!」
「でも、何しに来んのさ?」
「…それが問題なんだけどさ…」
…まさかまさか。
いやな予感がジワジワし始めたところで、始業のチャイムが鳴った。
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