〈1〉 幼なじみは俺様探偵!?

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「では、クラスに早く馴染んでもらえるよう、一人ずつ自己紹介でもしましょうか」 担任の大迫先生がにこやかに提案した。 「じゃー、私からっ!シエラ・シュニトケ。オーストラリアからの留学生です!特技は…」 シエラが持ち前の積極性でトップバッターを買って出た。 「韓国語と空手を習っていて、空手は最近黒帯を取ったばかり。留学生ではあるが、日本は初めてではない。生まれたのはオーストラリアのパース近辺で、両親の仕事の都合で五カ国…いや六カ国以上での居住経験がある。 ジャパニーズアニメーションに造詣が深く、声優志望。先週オーディションに行ったけど落ちたばかり…とか?まあ、十代のチャレンジなんてトライ&エラーだし、落ち込むほどじゃないと思うけど」 カイが先回って一通り話してしまった…、何という…事故? シエラはぽかんと口を開けている…他のクラスメートも全員。 声優のオーディションを受けていたのまでは私も知らなかったけど、シエラの反応を見ると、それもビンゴだったのだろう。 「…霊能者!?」 シエラがふるえ声で呟いた。 「そうなのね!?あなた、ホンモノ!!」
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