第2章

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社長は気がつくと、キッチンからいなくなっていた。 小皿をかりて、カレーの味見を。 …ん、まあまあかな…? 後は皿に盛るだけっと…。 よし、これでいいよな…? 社長にはカレー作ってって言われただけだし。 付け合わせを作ろうかなとも 思ったけど、まず材料がなかった 冷蔵庫には、プリンとミネラルウォーター、缶ビールしかなかった プリンを見つけたとき、俺は思わず吹き出してしまった。 社長がプリンをね… モグモグと口を動かす様子を 思い浮かべて俺の頬は自然と ゆるんだ。 案外カワイイかも…? リビングのテーブルにカレーが 盛られた大皿を置くと、 テレビを見ていた菊田さんが こちらを振り向いた。 「あ、完成?」 「はい、一応。…言っておきますけど味はあまり保証できませんよ?」
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