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「えと、あの…」
「何?」
「…えと、笑わないで下さいね」
「ん? あぁ、まぁ笑わんけど?」
俺は大きく息を吸いこんでから
ボソっと小さな声で言った。
「…う、…いなって…」
「え?」
「だ、だから! 社長がかっこいいから見てたの! なんかキレイだし。かっこいいし!!」
………。
え? 何この沈黙。
ってか、俺も俺だよ!
何言っちゃってんだよ!
しかもかっこいい2回言ったし!!
……………。
恥ずかしい。
急に羞恥が込み上げてきて、
俺は思わずバッと顔を覆った。
その瞬間、体が大きく揺れた。
目がふさがっていた俺は、
いきなりの衝撃に耐えられず
尻もちをついてしまった。
「いっ!」
「うわぁ、ヤバイヤバイ!!
天野ちょーかわいい、マジで!
ガチで!」
指の隙間から見えたのは菊田さんのどアップ。
おかげでこっちもうわぁ、と大声を上げる羽目になる。
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