第2章

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菊田さん、近くで見ると すげぇキレイな顔してる! 社長も菊田さんもレベル高っ! あ、ハトコか。 「…お前」 今まで黙って俯いていた社長が ようやく顔を上げた。 俺と菊田さんはそのまま動きを 止めて社長を見守る。 「…お前の方がかっこいいし。 …カレー作れるし」 ………。 「ぶはっ! 繁、繁、ちがう! ズレてる、ズレてる! 2人とも 何かズレてるよ、絶対!」 菊田さんはお腹を抱えて笑い出した。 その後は菊田さんは笑い止まないし、社長は勝手にカレーを食べ出すので、 俺はしばらくワタワタしていたが とりあえずカレーに口をつけた。 菊田さんはそれを見てさらに 笑っていた。 あんなに笑ってお腹痛くないんだろうか。 でも。 でも、何か、イイな。 俺はいつの間にか柔らかい笑みを 浮かべていた。
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