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それから俺たち三人は仕事が早く
終わった日は、社長の家で食事を
することが多くなった。
材料費は2人が払って、俺はそれを
料理する。
まあ、料理すると言ってもごく
簡単なものだったけれど。
そうやってたわいのない話を
していく内に、俺らの距離は
急速に縮まっていった。
初めは少しよそよそしかった俺も
プライベートでは、
社長を繁社長、菊田さんを
涼介さんと呼ぶようになっていった。
とても楽しかった。
繁社長も涼介さんも、俺のことを
聖月、聖月と呼んでくれるし。
繁社長はプライベートでも少し
いじわるだけど、
そういうときは涼介さんがまるで
お兄ちゃんみたいに叱ってくれた
その度にふてくされる繁社長を
見て、俺は何度笑ったことか。
あまり友人が少ない俺にとっては
上司という存在以上のもっと何か大切な宝物になっていった。
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