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日曜日、約束の朝9時に恵美の家に行くと、家の外まで赤ちゃんの鳴き声が聞こえていた。
家の中には赤ちゃんを抱えて涙ぐんでいる恵美。
「あのね、カズ君泣き止まないの。」
生後1ヶ月もしないカズ君は、火のついた様にギャーギャーと泣いていた。
「ミルクは?」
「あげた」
「オムツは?」
「替えた」
「じゃあ…」
恵美の涙ぐんだ不安そうな顔を見て、僕はニヤリと微笑んだ。
「きっと泣きたい気分なんだよ。」
僕は恵美から赤ちゃんを預かると、服の気持ち悪そうな所が無いかを確認した。
そして汗をびっしょりかいているその首もとのボタンを2つ開けて、抱っこしながらユラユラと部屋の中を歩いてあげた。
赤ちゃんは徐々に泣くのを諦め、眠りについていく。
「すごーい!」
恵美が小さな声で僕を褒めた。
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