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ギリギリのところで止まっているスカートを、
さらにたくし上げる。
羞恥がよぎり、吐く息がわずかに荒くなった。
亜紀は左手に視線が落ちないようにした。
自分の目に写らなければ恥ずかしさが半減する。
無理矢理、そう信じることにした。
マスターの瞳が亜紀の目線を確かめた。
自分のほうを向いているが、
その焦点はマスターを通り抜けていた。
「亜紀さん、可愛いですね」
「・・・」
言葉を返せない。
でも、そのマスターの声で
ウツロになっていた自分が覚醒した。
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