第二話 Mって

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亜紀はマスターから視線を外せない。 「では、足先を肩幅よりも広めにとってください」 寄せていた膝を、亜紀は開いていく。 一気に羞恥が襲ってきた。 (何もかも、見られてしまう) 目を伏せそうになる。 だが、マスターを見続けた。 閉じそうになる膝を外向きにかえる。 ゾッとするほど恥ずかしい。 でも、自らその姿勢になった。 それはきっと、マスターが望んでいること。 そう信じて。 脇腹を掴む左手に力が入る。 でも羞恥心に打ち勝つことは出来ない。
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