第二話 Mって

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マスターはウィスキーをグラスに用意した。 亜紀が目覚めたときの気付け代わりにするためだ。 テーブルを挟んで亜紀の反対側に座った。 「ううーん」 亜紀が呻く。壁にもたれていた頭が揺れた。 瞼が開いて正面にいるマスターを見た。 「私・・・」 「素敵でしたよ。高いところまで飛んでいった」 「恥ずかしい」 「でも、良かったでしょ?」 「ええ、すごく」 「これ、飲んでください」 マスターが、ウィスキーが注がれたグラスを渡した。 亜紀が一口飲んだ。ゴホッとむせった。
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