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マスターはウィスキーをグラスに用意した。
亜紀が目覚めたときの気付け代わりにするためだ。
テーブルを挟んで亜紀の反対側に座った。
「ううーん」
亜紀が呻く。壁にもたれていた頭が揺れた。
瞼が開いて正面にいるマスターを見た。
「私・・・」
「素敵でしたよ。高いところまで飛んでいった」
「恥ずかしい」
「でも、良かったでしょ?」
「ええ、すごく」
「これ、飲んでください」
マスターが、ウィスキーが注がれたグラスを渡した。
亜紀が一口飲んだ。ゴホッとむせった。
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