第二話 Mって

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マスターが顔を傾げた。 見えないと言いたげな感じだ。 亜紀はマスターの目に入るところまで腰を下げた。 「ありがとうございます」 「これで、いいですか?」 「ええ、十分です」 マスターが笑っている。 さらに、亜紀はずり上げていく。 翳り(かげり)が目に映った。 羞恥が湧き、手が止まってしまう。 また、マスターが顔を傾げた。 「今夜は熱いから喉が乾くでしょう。どうぞ」 マスターはそう言ってグラスにビールを注いだ。
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