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マスターが顔を傾げた。
見えないと言いたげな感じだ。
亜紀はマスターの目に入るところまで腰を下げた。
「ありがとうございます」
「これで、いいですか?」
「ええ、十分です」
マスターが笑っている。
さらに、亜紀はずり上げていく。
翳り(かげり)が目に映った。
羞恥が湧き、手が止まってしまう。
また、マスターが顔を傾げた。
「今夜は熱いから喉が乾くでしょう。どうぞ」
マスターはそう言ってグラスにビールを注いだ。
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