第二話 Mって

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口パクでその女性が話す。 『楽しんで』 亜紀の正面に来たマスターが。 「ありがとうございました。また、いらしてくださいね」 「はい」 笑顔で答え。ドアが閉まった。 店内は亜紀とマスター、二人だけになった。 「別の飲み物にしますか?」 マスターが丁寧な口調で訊く。 「同じもので良いです」 冷蔵庫から出したコロナ・ビールを亜紀の前に置いて。 「つぎの一枚を見たいでしょ?」 「ええ」 亜紀は頷くだけだ。
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