1話「人類の危機?選ばれし高校生」

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1 未だ計り知れない程の謎が眠る「宇宙」 何故か、ここで口論が行われていた。 「人間め…。もう生かしちゃおけん…。我慢の限界だ…。」 初老の声が宛てなく流れる。地球の上から。 すると 「フィラレス…あなた、もしかして…。」 と若い女性の声が地球に向けられた。月の上から。 「どうやらその様だ。サーラ。」 次は紳士的な声だ。太陽から流れてくる燃え盛る音に乗ってきた。 なんと、それぞれの声は各天体の上にいる人間が発していた。どういうことだ。 二人を見ながらフィラレスが苦しそうに訴えた。 「サーラ。グルチェス。お前らも知ってるだろ…。この俺が…どれだけの間、人間から苦しめられてきたかを。」 サーラが小さく俯いて間を空け、寄り添う様に返す。 「分かってるわ…。けど、そんなことしたら、あなただけでなく、この太陽系までも―」 「じゃあ俺はどうなっちまうんだ!」 一斉を包む静寂。 またフィラレスが口を開く。 「このままなら消えるのは俺だけ。お前らに害は無ぇもんな。」 この時、グルチェスは前さえも向けず歯と拳に力を込めていた。 そう。力になれず悔しがっていた。そんな中声を発する。
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