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「サーラは…そんなつもりで言ってるのではないぞ。」
サーラが手を広げて説得の勢いを増す。
「そうよ…。他に方法があるはずよ…。」
すると何と、フィラレスは呆気なく取られた顔で蹴散らした。
「はぁ…。お前らごときが、他に方法だってぇ?そんな軽い問題じゃないんだよ。もう良い。」
唾を吐く様に言い残して、地球の中に入ってしまった。
「あぁ!待って!」
手を伸ばして追おうとするサーラだが、彼女の前にバリアを張るグルチェス。
「待つんだサーラ!それ以上動いたら月自体動いてしまい大変なことになる!」
「はっ!」
我に返るサーラ。
落ち着く二人を再び包み込む静寂。
それを破ったのは腕組みをしたグルチェス。
「ちなみにサーラ。君のことだから、別の方法というのはもうあるのではないのかい。」
躊躇うサーラだが、お見通しかと思ったのか、口を開ける。
「流石ね…。実は、彼等に頼もうかと思ったの…。」
「彼等…?」
考え込む間は驚きに変わった。
「まさか…あの三人かい…?」
頷くサーラ。
「あぁ…。何と、それが出てきたか…。いやぁ、それは思い付かなかった!」
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