1人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
2
ここは南台高等学校のとある一室。
「いやぁ~!まさか二人と同じクラスになるとはね~!」
後ろにある、まだ誰も座っていない席に手を着いて満面な笑みを浮かべるのは、安城京都(あんじょうけいと)。普通の黒髪、低身長で一番上のボタンも留めているのが目印(?)。
「そうだよね~。だって、俺と城だけだぜ?俺達の中学からここに受かったの!」
机の横にしゃがんで腕を乗せて、京都を城と呼ぶのは、なかなかな高身長で童顔な天然パーマに黒縁眼鏡の神地武(かみじたける)。京都とは中学のソフトテニス部で出会った。
「確かに…。入試失敗した俺でも受かっちゃったもんな…。」
苦笑して返すと、急にもう一人を見ながら羨ましそうに続けた。
「それにしても祐也はズルい!もっと偏差値高い所行けたのに~…。妥協したなっ!?」
すると焦って手を振るのは席に座っている水嶋祐也。
「いやいやいや、そういう訳じゃねぇよ~。空手をやりたかったんだけど、なかなかちょうど良い所がなくて。この上だと、ホントに無理な所で~、ね…。」
彼は武よりも背が高くて成績優秀、運動神経抜群、おまけにイケメンなのだ。
最初のコメントを投稿しよう!