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京都とは中学時代の塾で知り合った。中学ではサッカー部だ。
すると、京都がわざと知ったかぶりをした口調を横目線で送る。
「あれ…。確か~、景森高校って、空手で全国的に有名じゃ~…なかったっけ?」
その言葉は勿論
「え…?」
二人の目を点にした。
うん。ここだけであろう。全く会話が続いてないのは。他は入学にも関わらず騒がしい。
「け…い…し…ん…。」
武が自分の知識を探ると
「ってあぁ!」
勢い余って立ってしまった。
急に静まると同時に刺さる周りの視線。小さくペコペコしながら小声で囁いた。
「ごめんっ…なさいっ…。」
終えると再びしゃがんで続けた。
「祐也、景森高校知らないの?」
「…おぉ。知らね。」
まだ目が点のままだ。
「あちゃ…。こりゃ完全に行く高校間違えた…。まさかの祐也様がこんな所で早速将来を心配することになるとは…。」
首を左右に動かしながら冗談で参った様に呟くと祐也は突っ込みを担当されたつもりで軽く武を叩いた。
「ってごらぁ!まだ終わっとらんわい!で、どれくらい有名なんだよ。その景森高校の空手部って。」
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