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「ごめん…優…優が悪い訳ないのに」
「良いよ別に。怒鳴りたくなるよな」
「でもずっと俺らと暮らしてたのは、俺の母さんとのほうが愛があったからじゃねぇの。不倫だけど。バレなかったのもあるな。後、仕事の事情もあってアメリカから離れる訳にもいかなかったらしいよ。一応シャチョウだしな」
「じゃあ、優のお父様は、仕事先で海外に行って、そこで不倫した…って事になるの?」
「だな」
「えっと…それで、優は…」
奈央子は口ごもった。
『優は悪くない』。それを言いたかった。
悪いのは当然、親でしかない。
子供は悪くない―…。
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