第23章:二人きりのXXX'mas-後編-

8/39

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
「とりあえず、ホテル暮らし。そして高校に入学すると共に、チョコ寮だ。 まぁ実はぶっちゃけ、この全寮制の苺学園に入学させられたのはそれが目的」 「寮があるからって…じゃあ、でも皆は普通、ちゃんと家があった上で、それで学生寮に入るのはまた違う問題だよね?じゃあ優はちゃんとした家が…」 「まぁ、一人暮らしさせれば良いとも言われた。確かにそう思われるのは解る。親父は金だけはあるから、マンション買ったり家具一式揃えたりは余裕で出来る。家賃も払ってくれる。 けど、自分で言うのも何だけど……ただでさえ世間知らずのボンボン育ちな俺には、初めて来たばかりの国でいきなり一人暮らしは無理だった。中三だったし。まだ友達も頼れる知り合いもいない。親戚だって絶対関わりたくないって思われてた。 だから学生寮だったら、何かと安心もあるんだろ。親父が理事長とかいう奴と知り合いらしいしな。それに、自分が世話焼かなくて済む。保育園じゃないっての」 「し、親戚の家とかは?」 「親父が頼んでみたらしいけど、皆「嫌だ」っつったらしいよ」 「そんな…!?」
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加