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「結局、高校入学してから随分たった今も決まらないって言うより、もう学生寮にずっと住んでおけば良いって思われてるな。でもそれは、裏を返せば誰も引き取りたくないってメッセージだろ」
「そんな……」
「それで親父はと言うと、俺が高校入学したらまた、仕事のためにアメリカに帰った。もちろん母さんとは別居な」
そして、この間のパーティーの日の夜。
久しぶりに日本に帰って来たあの日。
息をひきとった。
そして、最後に優は、
「だからつまり俺の"家"は、日本に来てから、中学三年から高校に入学するでの数ヶ月間はホテル暮らし。そして高校入ってからは、チョコ寮って訳だ。だから俺は日本に"実家"という物は存在しないんだよ」
と言って、話を締めくくった。
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