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午前9:00
俺は学園にいた。
え?4時間半なにしてたかって?
まあ、家から学園まで1時間と少しかかっただろ?
んで、母さんが化粧したり用意すんので30分程度(この間に俺も用意した)。
そして問題は、残りの3時間。
…母さんのノロケ話をみっちりと。
…うん。
ラブラブなのは分かったから、ね?
はぁ…
朝からどっと疲れが…
ま、気を取り直して!!
母さんは体育館へ一足先に、俺は寮へ向かった。
「…にしても、やっぱ広いな…。」
周りを見れば自然がいっぱいの田舎と違い、植物はあっても人工的な、きちんと手入れされたものばかり。
建物だって木造の俺の小・中学校と違ってきれいな白い壁。
そして生き物!!
野生の鹿やタヌキ、イノシシだったのが白い馬に、ふわふわなウサギ…
なんということでしょう!!(まるでビフォーア〇ター!!)
なんかおとぎ話の世界に来たみたいだ(笑)
…やべぇ、なんかウキウキしてる自分がいる。
キョロキョロしながら歩いていくと、正面に3つの建物が見えた。
1つは、白い建物。
もう2つは薄いピンクの建物。
2色の建物は、壁一枚で仕切られていた。
それぞれ「男子寮(女子禁制)」 「女子寮(男子禁制)」と書いてあった。
なるほど、白が男子寮、ピンクが女子寮か。
というか、”禁制”って書くなら、もっと遠くに建てればいいのに…
壁一枚ってなぁ…
「失礼ですが、どちら様ですか?」
「うわっ!!?」
急に声をかけられたので文字通り飛び上がってしまった。
声のしたほうを見ると、優しそうな笑顔の中年女性がそこにいた。
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