0人が本棚に入れています
本棚に追加
「悠馬ー?いつまで寝てるのー?早く起きないと遅刻するわよ~」
布団の中で母の声を聞き、眠い目をこすりながら時計を見る。
・・・。
・・・え。
・・・ええぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!!?
『母さん!!!なんで起こしてくれなかったんだよ!!!!』
『知らないわよ~。あんたが起きなかったんじゃなぁい!!』
・・・ってなるのが普通だってこと、俺はまだ知らない。
だってうちは・・・
もう一度時計を見る。
"午前4:30"
「母さん、なんでもっと寝かしておいてくれないんだよ・・・」
「知らないわよ~。あんたが『明日は遅刻したくないから、早めに起こして』っていったんじゃなーい」
・・・ってなるんだ。
確かに車で1時間ちょいかかる学園だけど・・・
「母さん、入学式10時からだって言ったよね・・・?」
リビングにあるソファに座りながら言う。
「でもその前に寮に荷物置くんでしょ?」
コーヒーを淹れながら母。
「あのさ、いくら俺が田舎者で方向音痴だったとしても、学園内の寮くらい、10分あれば荷物置きに行けるよ・・・」
実際、入試とかオープンスクールとかで行ったことあるし、大体の場所は覚えてる。
「あら、そう?」
「そうだよ!!」
「そうよね~。いくら悠馬が田舎者で方向音痴で彼女いない歴=年齢だったとしても、そんなに時間かからないかもしれないわね~」
「母さん、何か増えてない?」
「え?何が?母さんは別に悠馬が田舎者で方向音痴で彼女いない歴=年齢で、最近は二次元に走りかけてるっていう事実しか言ってないけど?」
「・・・。」
これ以上つっこんだらもっと色々言われそうなのでやめておこう。
「ま、遅れそうでバタバタするよりいいでしょ?
そんなことより、初対面の女の子に少しでも好印象もってもらえるよう、シャワーでも浴びて、髪ちゃんとセットしとけばー?(笑)」
・・・母さんにはかなわねぇわ・・・
んー・・・でも結構時間あるな・・・。
・・・。
あのさ、別にそんなんじゃねぇよ?
女の子にモテたいとか、そんなことこれっぽっちも・・・
・・・。
・・・シャワー浴びてこよ。
最初のコメントを投稿しよう!