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「さとー? 誰だよ、それ!?」
「……ああ、それがだな……」
何だかイヤな予感がして、ハニーに聞けば。
近づいて来たどんぐり眼男が、にこにこと笑って、ハニーのセリフを奪い取った。
「もう、博士ってば、つれないですよ。
珍しく長期休暇を申請した挙句、真顔で『ハネムーン』に行って来る、なんておっしゃってたから、一瞬信用しちゃったじゃないですか。
でも、結婚式の話はお聞きしませんでしたし、奥様らしい方が、ご一緒でない所をみると違いますよね?
本当は、極秘で、グレートバリアリーフの海洋調査をなさろうとしてたんじゃないですか?
そういう時は、わたしを連れて行ってくれないと困ります。
年末、年始に掛かるので、ご遠慮なさってたんですか?
わたしと、博士の間で、水臭いじゃ、ないですか~~」
……なんだ、こいつ。
いきなり現れて、ぺらぺらと。
しかも、極秘の海洋調査ってなんだ?
僕は何も聞いてないし、この休暇は『ハネムーン』なんだろう?
ずっと二人きりで、ゆっくり過ごすんじゃなかったのか?
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