約束

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  「君のココロを、私にくれ。  その壊れかけの魂が、癒せるように。  私は、全力で、君を守るから。  そのかわり私の生命(いのち)は、君に託す……」  熱いくちづけを、何度も何度も僕のカラダに落とし、貪るように抱きながら、ハニーは僕にそう言った。 「そしてもし。  君が私の元を去るときが来るのなら、私を殺して行ってくれ。  なに、私を殺すなんて、簡単なことだよ。  いつも時間を決めて飲んでいる薬を止める。  たった、それだけのことで良いんだから」  それは『約束』。 『一生に一度のたった一人』がたまたま同性だったから。  新しい命をはぐくむこともできず、社会にも認められない『恋』だから。  何も契約するモノを持たない僕たちは、互いの命と魂の全てをかける。  僕(私)は。 『自分』を形成するもの全てを使って。  君(あなた)を愛し。  繋がることに決めたのだ……
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