264人が本棚に入れています
本棚に追加
「君のココロを、私にくれ。
その壊れかけの魂が、癒せるように。
私は、全力で、君を守るから。
そのかわり私の生命(いのち)は、君に託す……」
熱いくちづけを、何度も何度も僕のカラダに落とし、貪るように抱きながら、ハニーは僕にそう言った。
「そしてもし。
君が私の元を去るときが来るのなら、私を殺して行ってくれ。
なに、私を殺すなんて、簡単なことだよ。
いつも時間を決めて飲んでいる薬を止める。
たった、それだけのことで良いんだから」
それは『約束』。
『一生に一度のたった一人』がたまたま同性だったから。
新しい命をはぐくむこともできず、社会にも認められない『恋』だから。
何も契約するモノを持たない僕たちは、互いの命と魂の全てをかける。
僕(私)は。
『自分』を形成するもの全てを使って。
君(あなた)を愛し。
繋がることに決めたのだ……
最初のコメントを投稿しよう!