一度しか体験できず、その体験は決して自分の記憶に残らない

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ネットで見つけたある人の話ではこう書いてありました。 《ダイヤモンド社発行の「一秒の世界」では1秒間に人は2.4人増えています。そして1秒間に人は1.8人に人が死んでいる》 と書かれていたそうです。 実際には1秒間に4.2人の人が生まれているそうなのですが、1秒間に1.8人の人が死んでいるので、それを引いて2.4という数字が出ているそうです。 どうです?この作品を読んでいる間にも、人は一秒に4.2人生まれ、1.8人死んでいるのです。ものすごいスピードで人生のやり取りをしていると思いませんか? やっぱり死んだ人はすぐに新しい命に成り代わるんじゃないだろうか。 私はそう思いました。どこに生まれようか。何になろうか。なんて考える暇も無く次の命に火を灯すのではないのでしょうか。だから1秒間に2.4人の人間が生まれ続けるという現象が起こり、世界の人口が増え続けている原因のひとつなのではないのだろうかとも思います。 だから、最初に私が思った「死んだらどこに行くのだろう。」なんていう事に対しても答えが出たのではないでしょうか。 “死んだら次の新しい命に成り代わる” それが私が導きだした一番納得できる答えでした。 人が死ぬ間際に見る「走馬灯」という現象もこの答えで一つの仮説が立てられるのではないでしょうか。 走馬灯現象とは人が死に際に体験するといわれるもので、一瞬のうちに一生の記憶がリピートされることを指すそうです。 海で溺れたときや、交通事故にあったときに脳内で一生の記憶が次々に現れることがあるそうです。実際に、交通事故にあったことのある父は、「走馬灯が見れた」と入院中に話してくれたのを覚えています。 聞いた話では、死に際に走馬灯現象が起こるのは、過去の記憶からそのピンチを乗り切る方法が無いか、脳が必死に探しているために起こる現象だと聞きました。それもなんとなくわかる気がします。 しかし、私はそれだけではないと思うんです。 前に私が立てた、「死んだら次の新しい命に成り代わる」という仮説をもとにすると走馬灯現象についての仮説がひとつたちます。 “死に際に走馬灯を見るのは、次の新しい命に成り代わる前に一生の思い出を振り返ろうとする人間の無意識の本能から起こる現象なのだ” という仮説です。
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