第1章

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ノア「(小声で)ちょっと、マコト。話聞いてる?」 マコト「あっ、ごめん」 ノア「(小声で)ごめんじゃないよ。ちゃんと聞いてないと先生に怒られるよ」 先生「そこ、何を話してるんだ! 放課後に職員室に来なさい」   先生がマコトとノアに向かって怒っている。   先生が黒板に向き直して、授業を再開する。 ○月面都市・街中(夕・回想)   江戸時代風の街中をマコトとノアが歩いている。 ノア「マコトのせいで怒られたじゃない。どうしてくれるのよ」 マコト「ノアが話しかけたからだろう」 ノア「そうだけどさ……そもそもよそ見しなかったら良かったじゃない」 マコト「授業なんてつまらないじゃん。俺は早くオウルに乗りたいんだよ」 ノア「あ?出た出た。オウル」 マコト「何だよ、その反応。オウル、カッコいいじゃん」 ○第7世紀地球・夜空(回想)   夜空にはエンマが乗るヨリトモ機とサトリが乗るトモエ機が飛行している。   二機のオウルと対峙するように三機の獣型(トラ型)のシュラが飛行している。   オウルに向かってシュラが襲い掛かってくる。   ヨリトモ機が槍を取り出して、シュラを迎え撃つ。   ヨリトモ機に動じずに体当たりを仕掛けてくるシュラ。   シュラの体当たりを華麗に交わしたヨリトモ機が槍を一振りしてシュラを斬りつける。   斬りつけられたシュラは砕けると隙間から光が溢れて消滅していく。   残りの二機のシュラも襲い掛かってくる。   一機目のシュラはどこからか放たれた矢に貫かれて消滅する。   ヨリトモ機の後ろには弓を構えたトモエ機が飛んでいた。   残りのシュラもヨリトモ機によって容易く槍に斬りつけられて消滅する。   そのまま、槍をしまうヨリトモ機。   夜空には何事もなかったかのようにヨリトモ機とトモエ機の二機が飛行していた。 ○月面都市・街中(夕・回想)   先ほどのオウルとシュラの戦いが町の大型モニターに映し出される。   その映像を羨望の眼差しで眺めているマコト。 マコト「(呆然としながら)すげぇ」 ノア「あれのどこが良いんだか」   大型モニターにはエンマの姿が映し出される。 マコト「俺もエンマさんみたいにオウルに乗ってシュラを倒したいな」 ノア「(ため息をつきながら)はぁ」   大型モニターを見続けているマコト。 ○第7世紀地球・夜空   三機のオウルが飛行している。 ○ヨシツネ機・機内
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