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「……え?」
「あ、いや、ごめんなさい。でも せっ先生に言うのは辞めて欲しいの!」
「どうして?」
「えと……その……」
口をキュッと噛んで、思い詰めたような顔で、野城を見る奈央子。
今の『盗聴器』。
自分の身体に付いていた『盗聴器』。
私、もしかして 誰かに見張られているの――?
じゃあ、さっきのあの人は一体――…
奈央子の頭には 咲の笑顔が浮かぶ。
「とにかく!お願い…?」
「…分かった。そこまで言うなら」
おせっかいと思われると考えたのか、野城はこれに関してはそれ以上は行動と追及も しなかった。
そして、あかねと愛加の声が頭上から聞こえてきた。
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