第1章

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『秋晴れ、気持ちいいなぁ…』 水上みもりは、眩しげに空を見上げた。 みもりは、女子校に通う ごく普通な高校2年生。 『まだ、暑いなぁ!』 ブレザーの袖を捲り上げる。 『あれっ?音が…』 イヤホンを手繰り寄せる。 『時間が無いか、急ごう!』 手に取ったイヤホンをブレザーのポケットにねじりこむ。 『キン・コン・カン・コン!』 『水上さん、アウトです!』 『エーッ!』 『アウトです!』 『ちゃんと、門を越えてますよ!』 『あのね、何度も同じ事言わせない』 『へいへい…』 『その言葉遣いも!』 『みーちゃん、厳し過ぎ!幼馴染なのに…』 みもりの幼馴染 新井未唯は、生徒会の風紀委員長である。 『みもりの為を思って、言ってるの!』 『わかってるよ!じゃあね!』 『もう…』 笑いながら走り去る、みもりを見ながら呟いた。
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