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「何なんだ、この画面は?!カメラが壊れているのか!?」
「ふぁっ」と優があくびをする間も、レイはパソコンをカチカチとしていた。優が画面を見てみると、全面が真っ黒だった。
レイは、パソコンを右手でカチカチと叩く様にタッピングしながら、もう一方の手で誰かに電話をし始める。パソコンが映らない事が、余程マズイ事らしい。
「誰に電話するんだよ?」
「残念ながら、君が大声を上げても無意味だ。僕の仲間だよ」
「んな事しねぇよ。大体、あんたが そんな簡単に、俺に助かるかもしれない隙を与えるような人間じゃ無いって分かってる。あんた、頭良さそうだし」
レイは何も言わずに優にニコリと微笑むと、電話の向こうの人間が出るのを待った。
「素直だな。誰だか教えてやろうか。さっき話した、『"奈央子"に接近する必要のある、乗組員の男』だ。
あ、僕だ。お前―…ちゃんと"取り付けた"のか?画面が真っ暗なんだが。カメラには何も映ってない!どういう事だ!?」
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