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HRの始まりを告げるチャイムが鳴ると、教室に一人の女性が入ってきた。
その女性は教卓に立つと自己紹介を始めた。
「おはよう諸君、私は今日から君達の担任を務める黒原聖(クロハラ ヒジリ)だ、よろしく」
自己紹介を終えた聖先生はニ、三話をした後、始業式が開かれる体育館への移動を生徒に指示した。
始業式の間話される校長先生の長い話を、生徒達は欠伸を噛み殺しながら聞き流していた。
一時間近くに渡る始業式を終え、生徒がそれぞれの教室に戻ると二年生から開始される授業の説明が始められた。
「はいじゃあ皆、よく聞けよ。今から魔導教育戦争について説明する」
聖先生が魔導教育戦争についての説明を始める。
魔導教育戦争とは、一昔前に行われた殺し合いの戦争の代わりに国の格付けの為に導入された制度だ。
内容は、戦闘訓練、判断力や軍事知識の教育に加え、専用カリキュラムによる『魔法』の研究を旨とする授業である。
そしてその研究成果は学生同士による戦争にて発表、その際の戦果の大きさで国の優劣が決まるのである。
そしてその優劣が決まることにより貿易や協定の制定で有利不利に影響を及ぼすのである。
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