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柏木 秋斗。
俺の一つ下の後輩だ。
「よ。お前も休憩?」
「……ええ」
低い声が答える。
「柏木。お前、今日時間あるか?」
同僚の一人が柏木に声をかける。
柏木は腰を折り紙コップを掴みながら、同僚にちらりと視線を向ける。
「時間あるならお前も、」
「今日は用事があるので」
最後まで言わせず、柏木は断った。
取り付く島もない、とはまさにこのことだ。
窓ガラスに追突した虫がパーンと弾かれる姿がちらりと浮かんだ。
それくらい、ある意味気持ちいいくらいの弾かれようだ。
俺は傍観したままイチゴカフェオレを口に含んだ。
うん、やっぱうまい。
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