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「無理だ平尾さん俺にはハードルが高すぎる」
月曜日の朝。
もう既に出社してメールチェックをしていた平尾さんに、金曜日に借りたマンガの二巻を返しながら俺は言った。
「クサイ。クサすぎる」
「え?何か臭ってました?」
平尾さんがマンガに顔を近づけてクンクンとにおいを嗅ぐ。
「違うそういうことじゃないよ。マンガ本体のにおいなんて嗅いでない。……セリフだよセリフ」
俺は自分のデスクに鞄を置き、イスに座ってため息を吐いた。
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