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「おーすごいすごい」
駅の外へ出ると、いろんなお店がたくさん並んでいた。いつもは家族みんなで車で直行だったから駅前は初めて。観光客らしき外国の人もチラホラいる。
あのあとおばあちゃんからまたメールが届き、『お手伝いさんは陽平のこと分かるから
駅前のベンチのあたりに座っていてね。』とあった。
…なんで俺の顔分かるんだ。
おばあちゃん、勝手に俺の写真見せたな、これは。
とりあえずいくつかあるベンチのそばに行き、適当に選んだ場所に座る。
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「あのぉ」
突然、誰かに肩を叩かれた。
「…すいませーん?」
「は、っ?!…」
しまった、また寝ていた。
ベンチに座り、数十分。大きい荷物を足の間にしまい、そのままうとうとしてしまったようだ。
肩を叩いてきた人は50代くらいのおばさん。
もしかして、この人がお手伝いさん…?
お手伝いさんって、やっぱりこういうおばさんばっかりなのかな…
なんかイメージ通り。
そんなことを考えながらおばさんの顔を見上げると、丁度目が合った。
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