夏の始まり

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「おーすごいすごい」 駅の外へ出ると、いろんなお店がたくさん並んでいた。いつもは家族みんなで車で直行だったから駅前は初めて。観光客らしき外国の人もチラホラいる。 あのあとおばあちゃんからまたメールが届き、『お手伝いさんは陽平のこと分かるから 駅前のベンチのあたりに座っていてね。』とあった。 …なんで俺の顔分かるんだ。 おばあちゃん、勝手に俺の写真見せたな、これは。 とりあえずいくつかあるベンチのそばに行き、適当に選んだ場所に座る。 ____ ____________ 「あのぉ」 突然、誰かに肩を叩かれた。 「…すいませーん?」 「は、っ?!…」 しまった、また寝ていた。 ベンチに座り、数十分。大きい荷物を足の間にしまい、そのままうとうとしてしまったようだ。 肩を叩いてきた人は50代くらいのおばさん。 もしかして、この人がお手伝いさん…? お手伝いさんって、やっぱりこういうおばさんばっかりなのかな… なんかイメージ通り。 そんなことを考えながらおばさんの顔を見上げると、丁度目が合った。
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